無人トラック、北テキサスで年内200台へ 5年後は数千台

日本では長距離輸送を鉄道とトラックが分け合うが、こちらは全て道路の上にある。通勤も学校の送迎も買い物も車で、片道30分の運転が「近所」の範囲に入る。その時間ずっと、クラス8=車両総重量33,000ポンド(約15トン)超のトレーラーと同じ車線を分け合うことになる。
日本と決定的に違うのは、事故が起きたあとの処理だ。警察は現場で事故報告書を作るが、最終的な過失割合は保険会社どうしの交渉で決まる。相手が無人トラックでも同じで、ドライブレコーダーの映像は日本以上に効く。州の最低補償しか付けていない相手や無保険の相手にぶつけられる場面もあるので、自分の保険に無保険車傷害(uninsured motorist)が入っているかは確認しておきたい。
Auroraが積んだ600万マイルは約966万km、地球240周分にあたる。ただしその距離を「無事故だから安全」と言い切れる第三者の検証はまだ無い、というのが今の状態である。
記事の要約
アービングで開かれたインフラ・サミットの物流パネルで、自動運転トラック大手Auroraのテキサス州政府渉外担当Jeremiah Kuntz氏が、北テキサスで現在およそ100台を走らせており、年内に約200台へ増やすと述べた。「5年後には数千台の自動運転クラス8トラックが、人間のドライバーと並んで公道を走っている」との見通しも示した。
クラス8とは車両総重量33,000ポンド超の大型商用車。Auroraはダラス南方のPalmerとフォートワース西方のAledoにターミナルを持ち、テキサス州内で600万マイル超の自動運転走行を重ねた。限定ルートでは既に完全無人で運行しており、新型車はブレーキ・ステアリング・バッテリー・通信を二重化している。テキサス州法は自動運転車に運転席の人間を求めていない(登録と交通法規の順守は必要)。
安全性を比べる材料はまだ無い。連邦当局は自動運転システムが関与した事故報告を集めているが、無人のクラス8トラックが人間の運転する大型トレーラーより安全かを示す公的な比較データは存在しない。Auroraが出している安全報告は同社自身による分析である。
現行の連邦規則では、貨物トラックの運転手は10時間連続の休息後に最大11時間運転できるが、乗務開始から14時間を超えては運転できず、7日で60時間・8日で70時間の上限もある。Kuntz氏は、無人化でこの制限を受けずに長距離を走れるため燃料費と配送費が下がると述べた。同席したAlphabet傘下のWingは、北テキサスに約30か所のドローン配送拠点を持つ。登壇者はいずれも自社技術を推進する側である点は割り引いて読みたい。