タラント郡、投票所92か所削減案に住民100人超が反対

投票所の数がこれほどの争点になること自体、日本と大きく違う。日本では市区町村が投票所を用意し、有権者は指定された1か所へ行く。テキサスでは郡が投票所を運営し、その配置と数を郡のコミッショナーズ・コート(選挙で選ばれた郡の議決機関)が決める。数が減れば待ち時間と移動距離が増えるため、「何か所置くか」がそのまま政治の争点になる。
駐在員にこの選挙の投票権は無いが、日本の国政選挙には在外投票できる。ダラスは在ヒューストン日本国総領事館の管轄で、投票するには事前に「在外選挙人名簿」への登録が必要になる。申請してから在外選挙人証が手元に届くまでには相当の時間がかかるため、選挙が公示されてから動いても間に合わない。出国前に住んでいた市区町村の窓口で申請するか、着任後に総領事館で申請する。対象は衆議院・参議院の国政選挙のみで、日本の地方選挙は対象外である。
記事の要約
9月1日午前、タラント郡庁舎の前で、住民や市民団体、宗教指導者ら100人超が、11月の中間選挙に向けて投票所を減らす案を否決するよう求める記者会見を開いた。郡の選挙管理責任者Clint Ludwig氏がまとめた案は、2022年の中間選挙で使われた当日投票所のうち92か所と、早期投票所3か所を廃止する内容。可決されれば、早期投票47か所、当日投票224か所となる。
反対側は2022年と同じ早期50か所・当日316か所を求め、廃止対象に挙がったテキサス大学アーリントン校のMaverick Activity Centerなど個別の投票所の復活も要求した。会見はタラント郡民主党、Texas Organizing Project、Texas Civil Rights Projectなど30団体でつくるTarrant County Coalitionが主催した。
Ludwig氏は、過去の投票実績に基づき「有権者が実際に投票している場所」に集約し、施設が運営基準と障害者アクセス要件を満たすことを条件にしたと説明する。Tim O'Hare郡判事もこの案を支持。一方、民主党のAlisa Simmons、Roderick Miles両コミッショナーは、郡の規模に対して数が足りないとして反対している。
決定は本来8月上旬の予定だったが、最初の案(早期42か所・当日176か所)が少なすぎるとして全会一致で9月に先送りされた。8月4日の会議は7時間近くに及び、発言時間を超過した1人が手足を持たれて連行・逮捕された。O'Hare判事は9月1日の冒頭、規則違反者の退去や逮捕もあり得ると警告している。東へ30マイルのダラス郡も同日に投票所リストを審議しており、こちらは早期85か所・当日448か所の案である。