ハリス郡、911に警察以外を送る事業へ450万ドル要求

日本の110番と119番は、米国ではまとめて911になる。かけると最初に "Police, fire, or medical?" と聞かれるので、この一言に答える準備だけはしておきたい。英語に不安があれば "Japanese" と伝えて通訳を挟んでもらう対応がある。
もう一つ日本と大きく違うのが、「警察を呼ぶかどうか」の重さだ。日本なら交番に相談する程度の話でも、米国では警察官が到着した時点で法的な手続きが始まってしまう。HART のような非警察の対応チームは、まさにその隙間を埋めるために作られている。北テキサスでも緊急でない用件には市の 311 や警察の non-emergency line があるので、番号を冷蔵庫に貼っておくと、迷って何もできない時間を減らせる。
記事の要約
ヒューストンを含むハリス郡の Rodney Ellis 委員が、地域安全に関する4つの取り組みへ450万ドルを充てるよう求めている。内訳は、危機対応チーム HART に140万ドル、銃暴力の仲裁にあたる RISE に60万ドル、家庭内暴力の予防と対応の継続に100万ドル、地域安全局の新設に150万ドル。9月1日の記者会見で Ellis は、この額は郡が法執行と拘置施設に使っている支出の約1.5%にすぎないと説明した。
HART は、警察や救急の出動を必要としない911通報に訓練された対応者を送る仕組みで、路上生活、精神的な不調、緊急性の低い健康・福祉の相談に対応する。Georgetown Law の Mariela Ruiz-Angel は、警察官・消防士・救急救命士に加えて行動保健の担当者を派遣する形で、結果として通報現場に早く着けるようになると述べている。RISE は地域で信頼されている住民が対立を仲裁する取り組みで、負傷者の運ばれた病院に人を送り、報復の連鎖を断つ活動もしている。予算が付けば Cypress Station や Sunnyside 以外にも広げる。
背景にあるのは郡の1億8100万ドルの財政赤字だ。Ellis 事務所の Sophie Elsner によれば、予算の約6割が法執行・裁判・訴追・弁護を含む刑事司法制度に向かっている。3事業は4年前に始まり、承認されれば郡の地域安全への投資は総額1530万ドルとなり、拘留と裁判の費用が減ることで年500万ドルの節約が見込まれるという。修正は9月8日の特別会合で扱われ、最終的な予算採択は9月17日の見通しだが、この450万ドルの要求は9月8日の議題には載っていない。