第47回プレイノ気球祭 40機が夜明けの空へ

日本の9月は運動会と文化祭の季節だが、こちらは新学年が始まって1か月ほど、地域の大きな祭りが集まる時期にあたる。プレイノの気球祭りのような秋口の行事が、「夏が終わった」という合図になる。
ただ、日本のお祭りとは作法がかなり違う。屋台を冷やかしに夕方ぶらりと行く感覚で来ると戸惑う。気球が飛ぶのは風の弱い朝なので、見たいなら日の出前に着いている必要がある。芝生の上で何時間も過ごすことになるが、地面に座る習慣がないので、折りたたみ椅子は借りるものではなく持参するものだ。会場で椅子を探し歩くことになる。
もうひとつ、チケット売り場があることからわかるように、入場は有料である。そしてその売り場や駐車場の運営を地元の非営利団体が引き受け、祭り側が対価を払う。集めたお金を地域に戻す仕組みが最初から組み込まれている点は、学校や子どものスポーツチームの資金集めとも地続きで、慣れると米国らしいと感じる場面のひとつだ。
記事の要約
第47回プレイノ・バルーン・フェスティバルが、オークポイント・パークとレッドテイル・パビリオンを会場に4日間の日程で開かれた。今年の参加は40機で、うち12機はヨギ・ベア、ラマ、カエルといった特殊な形をした気球。協賛はH-E-Bとセントラル・マーケットが務める。
20日土曜は、日の出前から折りたたみ椅子やピクニックテーブルを囲んだ人々が芝生を埋めた。日が昇るのに合わせて気球がふくらみ、プロパンバーナーの音が朝の空気を裂く。打ち上げのあとは会場が開放され、家族連れがバスケットやバーナーのあいだを歩いて、たった今空へ上がっていった機体を間近で見ていた。
飛ばすのは朝、夜は地上での「グロー」。 イベントディレクターのジェシカ・ジャクソンさんによると、実際に飛び立つ launch は風の穏やかな朝のほうが条件がよく、夜は気球を地上に据えたままバーナーで内側から照らす balloon glow になる。打ち上げの合間には、ライブ音楽、子ども向けの催し、飲食・物販の出店、スカイダイビングの実演が入る。
この祭りは1980年、プレイノ周辺の気球パイロットが地元の商工会議所と組んで始めた。ジャクソンさんは10歳でボランティアとして関わり始め、今年で35年になる。「2歳でも82歳でも、気球には人を惹きつける何かがある」。約44年飛び続けるパイロットのブライアン・ローアさんは、気球をこう表現した。「舵のないセーリングを3次元でやるようなもの」。駐車場やチケット売り場、子ども向けエリアの一部は地元の非営利団体が担い、祭り側がその働きに対価を払っている。